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■ バルブロ酸
■ リチウム
■3 カルバマゼピン
■4 抗精神病薬
■5 抗うつ薬
■6 ベンゾジアゼピン
■1 バルブロ酸
諸外国での躁うつ病治療薬としての評価は高く、とりわけ抗躁薬としての検証度はリチウムや抗精神病薬よりも優るとされ最上位に位置付けられている。躁病相への効果はバルブロ酸はリチウム及び抗精神病薬とほぼ同等、カルバマゼピンより優れている。躁病に比較してうつ病へのバルブロ酸の効果が劣ることが指摘されている。ラピッドサイクルーに対する効果はリチウムよりバルブロ酸が優る。抗てんかん薬としての有効血中濃度は50~100ug/mlである。45ug/ml以上で高い抗躁効果が得られる。副作用については、悪心、嘔吐、過鎮静の出現が125ug/mlを超えると多いが、めまいは25ug/ml未満からの出現が多い。バルブロ酸は躁うつ病の混合性の病像をも含めた躁病相に対する急性期治療効果、ラピッドサイクラーの病相抑制効果に優れている。
■2 リチウム
リチウムの血中濃度の正しい採血の時期は開始あるいは増減後5日以上経過し、血中濃度が定常状態に達した段階で最終服薬後12時間経過した時点である。したがって、リチウム開始後すぐに測定してもあまり意味がない。朝食後にリチウムを服薬した後に採血しても高めの濃度が出てしまう。できるだけ朝食後に服用させないようにする。躁病急性期における治療濃度は0.8~1.0mEq/L前後に維持する場合が多いが維持期、予防療法期においては若干低い濃度で維持することが多い。しかし、維持期、予防療法期においても0.6~1.0mEq/Lの範囲を保つべきであり、0.6mEq/Lを下回ると予防効果が減弱する。患者によっては0.3mEq/L前後の低濃度でも明らかに予防できていると考えられることもあり、そのような場合はあえて増量する必要はないだろう。リチウムの副作用には大きく2つあり、1つは治療濃度で生じるもの、もう1つは中毒濃度である。もっとも頻度の高い副作用は多尿、多飲、手指振戦、体重増加である。
■3 カルバマゼピン
通常カルバマゼピンは1回100~200mg、1日2回投与から開始する。重症の入院患者の場合は比較的急速に増量する場合もあるが急速に増量すると悪心、嘔吐、傾眠、めまい、運動失調、ぎこちない動き、複視などの副作用を起こすことがあり、急を要しない患者では週に100~200mgずつ増量する。有害作用が起こった場合、用量を一時的に減量し、有害作用が消失した後に再度ゆっくりと増量すると有害作用を避けることができる場合がある。カルバマゼピンの治療を中止するときには漸減する必要はない。カルバマゼピンの治療血中濃度は確立しておらず、一般にけいれん障害の治療で確立された濃度(血中濃度4~12ug/ml)が適用される。
■4 抗精神病薬
定型抗精神病薬の抗躁効果は疑いのない事実であると言って差し支えない。非定型抗精神病薬に関して、統合失調症では見られないいわば躁うつ病に特異な副作用の報告は認められていない。
■5 抗うつ薬
維持療法における抗うつ薬の役割は混沌としているといっても過言ではない。躁うつ病において抗うつ薬の投与が躁転の危険性をはらんでいることは寛解後の維持療法であっても同様である。少なくとも抗うつ薬単剤において維持療法を行うことは危険である。
■6 ベンゾジアゼピン
うつ病に伴う不眠や不安、焦燥に関してベンゾジアゼピンが有効かつ安全に用いられることは明らかであり、少なくとも気分安定薬や抗うつ薬が十分な効果を発揮するまでの間の適応は患者のQOLにあわせて検討される必要がある。
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